2020年より始まった、市民間から対話を通じて平和を作る、東アジア平和大使プロジェクト。
今年は遂に、戦後80年の2025年まであと一年を切りました。
当初計画を立てた4年を終え、2024年度のプロジェクトは5年目を迎えます。
4年間を経て、実施したプロジェクト内のイベントや取り組みは39個、366名の方に様々な形で参画頂きました。
これからの3年間は、戦後80年を含む3年間。
東アジアの和解と共生をテーマに、世代や所属を超えた明日への願いの声を集め、市民社会から戦後80年談話を国内外の繋がりを超えて形成することを目標とします。
2024年度の第三回となる本会は、京都大学大学院にて日本と朝鮮半島に跨る(在日朝鮮人の)親族ネットワークを研究されている竹田響さんと、日本と朝鮮半島の歴史とつながりを共有するとともに、参加者の方々と平和な明日の社会に向けて考え交流できる時間を目指し実施しました。
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開催概要&当日構成
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当日は日本と朝鮮半島のつながりと「平和」 ―過去と今、そして未来について考える―というテーマのもと、運営を含めて10名の方にご参加いただきました。
■テーマ🎵
日本と朝鮮半島のつながりと「平和」 ―過去と今、そして未来について考える―
みなさんは「日本」と「朝鮮半島」と聞いて何を思い浮かべますか?
日本から最も近い大陸の一つである朝鮮半島と日本に暮らす人びとは、かねてから交流を重ねてきました。そして日本は、近現代においても、朝鮮半島と、またそこに暮らしてきた人びとと強く関わりを持ち続けています。
今を生きるわたしたちは、今日の東アジアについて、どのように捉えれば良いのでしょうか。そしてこれから先、どのような時代を、ここ東アジアで共に創っていけば良いのでしょうか。
今回は京都大学大学院 人間・環境学研究科 の竹田響さんをゲストとして迎え、
「在日朝鮮人」「朝鮮戦争」「平和」などといったキーワードを紐解きながら、会場参加型のワークショップを開催します。
どのような立場の方の参加も、共に東アジアに暮らす人びとの「平和」について考え、他者を尊重しながら対話を行うという前提のもと、歓迎します。
■日時🎵
9月7日(土)
14:00-16:00 (JST)
■開催形態 🎵
はじめに(団体・登壇者紹介)
竹田響さんによるインスピレーショントーク、質疑応答
休憩
会場参加型ワークショップ
終わりに&お知らせ
■開催言語🎵
日本語
■企画🎵
主催:NPO法人Wake Up Japan
■定員🎵
約15-20名程度(先着順)
■リソースパーソン(敬称略)🎵
竹田響(たけだひびき)
京都大学大学院 人間・環境学研究科 共生文明学専攻(文化人類学) 博士後期課程
小島 久枝(こじま ひさえ)
東アジア平和大使プロジェクトメンバー
冒頭、会場に参加してもらった参加者とアクションリサーチを実施しました。
今回は2つの問いを設定し、回答は以下となります。
韓国政府に親しみを感じる
有効回答数:5(回答は任意、複数回答可能)
親しみを感じる(0)
どちらかというと親しみを感じる(4)
親しみを感じない(0)
どちらかというと親しみを感じない(1)
韓国人に対して親しみを感じる
有効回答数:6(回答は任意、複数回答可能)
親しみを感じる(4)
どちらかというと親しみを感じる(2)
親しみを感じない(0)
どちらかというと親しみを感じない(0)
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インスピレーショントーク
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インスピレーショントークでは、竹田響さんより日本の朝鮮半島の植民地統治の歴史や戦後の朝鮮半島の分割や在日朝鮮人の国籍、現在の日本社会にみる諸問題についてお話しいただきました。
一部内容を以下に記載します。
朝鮮半島は元々1つの国だった
1910年韓国併合によって大日本帝国の一部になった
当時の大東亜共栄圏の構想により、日本は19の国・地域に植民地侵攻した
土地調査事業によって農地が国の管理下となり、土地を使って農業ができなくなり、生活のため仕事を求めて日本(内地)へ移動した人もいる
戦後、朝鮮半島から内地に移動してきた人々は当時210万人おり、うち60万人は日本に残留した(在日朝鮮人)
朝鮮半島への帰国を希望する者は千円以上の日本円を持ち出せず、金銭的な面で在留した人もいた
1950年に始まった朝鮮戦争は現在休戦状態であり、朝鮮人民軍と(アメリカ率いる)国連軍間での休戦協定である
「北朝鮮」とは国名、略称、地域名のいずれでもないが、外務省HPには「北朝鮮」と記載されている。国交を結んでいない、国として認めていないということ
1951年のサンフランシスコ平和条約によって、植民地出身者は全員「外国人」となり、朝鮮半島ルーツの人は「朝鮮籍」になった
日本国籍を持たないことによる(外国人)差別は現在も続いている(就職、住居、融資申請、大学進学、ヘイトスピーチ、etc.)
2007年より横田基地に朝鮮戦争の国連軍広報司令部が置かれている
戦時になると、国連軍地位協定に基づき、国連軍の感染と飛行機が在日米軍基地に集結、補給拠点になる
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ワークショップ
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竹田響さんによるインスピレーショントークの後、参加者と一部運営メンバーが発表を聞いた感想、疑問など、自由に意見を共有するワークショップを開催しました。
2つのテーブルで4人ずつに分かれて共有、最後は各テーブルから全体で発言したい方に発言していただきました。
全体での発言を以下に抜粋します。
朝鮮との学生の交流が表すような市民の草の根の力をもっと信じたいという意見、ここにアメリカ人がいたほうがいいんじゃないか?この問題は朝鮮半島が分割された日本の植民地辞退まで遡らないといけない。そのあとの冷戦という問題なので、東アジアとアメリカという枠組みで考える必要がある、学生もいるといいのではという意見に共感。
ショックだった。知らなかったことがあまりにも多すぎるという意見はグループで一致した。それは仕方がないというと語弊があるかもだが、あまりにも公教育の中で知らされていない部分がある。植民地、加害の歴史、朝鮮戦争が分割された背景だったり、マイノリティ。差別の問題など、あまりにも教えられていないのは問題意識として感じた。
こういったワークショップにに来る人達は問題意識がある人。なんらかの接点を持っている人が集まっている。在日特権を許さない市民の会含めて考えないといけないはずなのに、現状としてはなかなか難しい。
差別があるのを気づく、今あるという話。今ある問題だけどなぜ差別があるのかは歴史に紐づいており起こってしまっている。なんでその差別があるのかというところに、そもそも歩んできた歴史は学校教育だと学べない。学校できちんと日本史の授業でも 朝鮮戦争で朝鮮特需があったとかのことは覚えているが、その先は飛ばされたりあまり記憶がない。いつの間にか北朝鮮という風になっている。朝鮮民主主義人民共和国となっていたのにメディアは文字数少ないしで便利だけど変わっている。体系的に学べていない。
アカデミアでどうやって伝えていくのか。切り貼りした知識だけだと差別につながりかねない。差別を差別だと気づけないということになったらまずい。そこは声を上げていけない。区別としては必要だけど、誰かに不利益が生じるなら差別。そういった声に耳を傾けていきたい。
知ってる知識も知らない知識もある。単語・出来事を知っていることでさえも暗記になってしまっていて、それによって生まれた差別や別々に暮らしている人もいる。日本は比較的良い環境にいるということと結びつかないので、教えたことが何を意味するかというところまで把握するというところも難しい。
元々朝鮮籍で韓国籍になり、会社をやっている知り合いがいる。この選択肢が果たして日本に逃げてきた方にとってパスポートの意味ではプラスだが本当にプラスだったのか。韓国籍を取らなかった人もいる。こういう良くなかったところもいる。
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補足情報
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次回
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次回は10月に日本と中国の関係をさぐる回を開催予定です。是非ご参加ください。
■東アジア平和大使プロジェクトとは?🎵
2020年より始まった、WUJの年間プロジェクト。
東アジアの次世代が「近くて、遠い」と言わない社会をつくる、を理念に掲げています。
事業期間中は毎月イベント開催し、東アジアの和解と共生に関わる人々の対話と連携と場を創出します。
東アジア平和大使プロジェクトの概要は以下をご覧ください。
※スケジュールやプログラム内容は若干変更する可能性がございます
東アジア平和大使プロジェクト
戦後80年談話回答フォーム:https://forms.gle/eyc8VUTKDzwYkPqL9
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