2021年3月20日(土)から3月22日(月)まで3日間の日程で、社会変革リーダーシップ開発トレーニング CHANGE 2021を開催しました。中学生世代から大学院生まで9名の方がオンラインで参加し、移民・難民やアイデンティティについて学びを深めました。
1日目は、まず開会式を行いました。安心の場づくりや期待についての分かち合いをしたうえで、3日間のプログラム内容を紹介しました。
その後、Wake Up Japan 代表理事の鈴木洋一が講師を務め、「社会を変えるを科学する」と題して、SDGs策定における若者や市民の役割をはじめ、日本、韓国、アメリカなどでの社会変革の事例や日常生活での問題解決を振り返り、人が持つ可能性や働きかけ方について理解を深めるセッションを実施しました。
お昼休憩の後、引き続きWake Up Japanの鈴木洋一より「日本の若者と社会変革」と題したセッションを通じて、若者と社会変革に関する講義を通じて、若者が社会の中でどういう立ち位置をもっているのかについて学びを深めました。その後、特定非営利活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン主催のオンライン・ライブイベントChange Makers Fesに参加し、社会を変えたいと願う子どもや若者についてつながる時間を設けました。 休憩の後、数名のグループに分かれて、社会問題に取り組みたいと思ったきっかけの分かち合いを行う「Defining Moments」を行い、最後に振り返りを行いました。
夜には自由参加企画として、Wake Up Japanが翻訳作成した「True Colors‐自分のリーダーシップスタイルを知る‐」を通じて、リーダーシップに関する質問に答えることで自分のリーダーシップのスタイルについて知る時間を設けました。
2日目は、1日目の振り返りからはじまり、続いて、外部講師の中島 弘象 (なかしまこうしょう)さんを招いて、 特別公開講座「分断を超えて-移民というラベルを剝がす-」を開催しました。フィリピンパブに関係する移民研究から移民を巡る実情についてお話をいただきました。
お昼休憩の後、Wake Up Japanの鈴木洋一を講師として「Re-think-社会の自分の前提を再考する-」と題して、私たちの社会にある、思考の前提にある認識についての理解を高めるセッションを設けました。「純日本人とはどういう意味をもつのか?」「日本人が示すのは誰?」など、私たちの思考の前提を考えました。
続いて、Wake Up Japanの鈴木洋一から「レジリエンス-こころのしなやさかを高め、痛みを強さに変える-」と題したセッションを開催し、社会問題に問題意識が高い場合に、他者の痛みも自分の痛みのように感じてしまって心がいたくなることや自分を責めてしまうことなど、心と活動の関係を見つめ、自分の中にある不安や痛みとの向き合い方とそれらを行動に変えていく手法について国内外の手法と共に共有する時間をもちました。
その後、「Silence is the Privilege(声を上げないのはあなたが特権をもっている証拠)」と題したディスカッションの時間を設け、社会の構造の中での特権をめぐる人々の様々な行動についての理解を高め、日々の生活の中に潜在的に隠れている差別を振り返りを行いました。
最後に振り返りを行い2日目は酋長となりました。
なお、夜に自由参加の企画として、ラップを通じて社会問題についての思いを発信する「The Spoken Word-言葉をくらえ! 知ることよりも感じることで人は動く!」を開催しました。
3日目は、2日目と同様、前日の振り返りからプログラムを始めました。
続いて、「 I'm racist-日常と自己の中にありうる暴力性を理解する-」と題して、社会システムの中で、差別や攻撃が仕組みに入り込んでいる場合に、意図せず誰かを傷つける場合があることやマイクロアグレッションをはじめ、社会の中にある問題についての理解と対策について、Wake Up Japanの鈴木洋一からお話をしました。
お昼休憩の後、過去のCHANGE参加者を招き、活動に対する思いや実施事例についてお話しをしてもらう「CHANGEパネル‐成功と失敗からアクションを学ぶ‐」を開催しました。 その後、それまでの学びを活動計画に落とし込むための、プランニングについての説明をWake Up Japanの鈴木洋一から受けたうえで、各自で計画づくりを行いました。活動計画はグループごとに分かち合い、お互いに助け合えることについてもアイディアを出し合いました。
3日間の学びの振り返りとして、最後に「クロージング・ワークショップ(吸収したものを分かち合う)」を行いました。オンラインコミュニケーションツールであるSpatialChatとJamboardを活用しながら、3日間の学びを分かち合いました。
コロナ禍になってから2度目のオンラインでのCHANGEの開催でしたが、様々なデジタルツールを使うことで、オフラインと同様に活動することについての認識を深めることができるトレーニングを開催することができました。
今回の経験は、遠隔地で活動する方々向けのオンライントレーニングなどの実施の可能性も高まりました。様々なツールを用いて、日本社会から行動していく人々を増やしていくために、Wake Up Japanは引き続き活動を続けます。