【開催報告】3月30日(土)11:00-14:00 : 戦後80年へ向けて -対話と明日へ向けての約束-
当初計画を立てた3年を終え、2023年度のプロジェクトは4年目を迎えます。
3年間を経て、実施したプロジェクト内のイベントや取り組みは29個、約300名の方に様々な形で参画頂きました。
2023年からの3年間は、戦後80年を含む3年間。
東アジアの和解と共生をテーマに、世代や所属を超えた明日への願いの声を集め、市民社会から戦後80年談話を形成することを目標とします。
第八回となる2023年度の最終回は会場のキャパシティ等も踏まえ、一般公開という形ではなく、ゲストをご紹介ただいた方、WUJメンバー、これまで関連してくれた方々、来年お世話になる団体関連の方にご参加頂く形で実施しました。
※詳細の報告は渡航メンバー一人の長川のブログからも参照可能です。
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開催概要&当日構成
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当日は「戦後80年へ向けて-対話と明日へ向けての約束-」というテーマのもと、
運営を含めて10名の方にご参加いただきました。
■テーマ🎵
戦後80年へ向けて-対話と明日へ向けての約束
2025年へ向け約1年となる中で、戦後80年へ向けて互いが思っていること、感じていることの共有を通じて、個人や団体での連帯を深める。
■日時🎵
3月30日(土)
午前11:00-14:00 (JST)
*ランチ時間を含む
■当日タイムライン🎵
*敬称略
ランチ&はじめに&自己紹介(アイスブレーク)
休憩(フリータイム)
戦後80年へ向けて
ゲストトーク(15分):有光さん
対話(50分):戦後80年へ向けて私達ができること
終わりに&お知らせ
■開催形態 🎵
都内スペース
■開催言語🎵
日本語
■企画
主催:NPO法人Wake Up Japan
■リソースパーソン
※敬称略
有光健(戦後補償人ネットワーク)
=================== ゲストトーク =================== はじめにランチの時間を設け、東アジアをテーマとした食事を食べながら自己紹介をしたのち、有光さんのゲストトークを行いました。
有光さんのお話は、「戦後80年に向けて残された課題(戦争被害、戦後補償、戦後処理)」について、
要点としては以下がありました。
残された課題は主に11。
シベリア抑留
外国籍(韓国・朝鮮・台湾)元BC級戦犯への特別給付
民間空襲被害者への措置
原爆被爆者への措置
中国残留邦人
フィリピン残留邦人
沖縄・南洋戦被害、石垣島マラリア、硫黄島強制疎開、戦争トラウマ・PTSD調査
遺骨収集
国立戦争・平和資料館設置、記録の保存
国立追悼施設建設と外国人戦争被害者の慰霊(アジアへの責任の表し方9/2)
戦時・植民地期略奪文化財等の返還
これまで、主に民間人の犠牲と外国籍という所が抜けている。
課題に対して必要とされることは様々にあるが、司令塔は必要。そして次世代への歴史、記憶の継承。
司令塔の話でいえば、行政の縦割りが大きな理念・戦略の欠如に繋がっている。
8月15日は日本の追悼の日である。では、対アジアは?現状していない。
世界的に文化財は元の国に返す潮流が出来ているように見えるが、日本はこのような動き(例:小倉コレクション)に鈍感であるように思う。
戦争は絶対だめ、というが、ではそれに向けてこれからどうしたらいいのか、を考える必要がある。
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対話
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有光さんのゲストトーク後、元から設定していた問いはありましたが、
自由に有光さんの話を膨らませるという方向性で対話を行いました。
その簡易記録を記載します。
(問い)80年に向けて、戦後課題や戦後処理で現実的にここまではいけそう、というところと、理想ではここまでいきたい、という感覚を教えて頂きたい。
(有光さん回答)大きいことは難しい。日本の司令塔不在の問題もある。一方で、東京にある3つの戦争関連の施設を統合する、ということは節税対策にもなり、そこは維新や公明党はできるのではないだろうか。また、官僚にまかせるのではなく、国内でボランティアでそういったことが出来ると良い。ドイツにある記憶・責任・未来財団(Foundation Remembrance, Responsibility and Future )はいい例だろう。
(参加者より問い)若い世代は何ができるか。
(有光さん回答)映像の観点で言えば、問題は民放。信濃放送や、横浜の放送ライブラリには幾つか今日の話題関連のリソースがある。1982年に11PMという番組が日本で一番最初に慰安婦問題を取り上げたが、その映像も見れるはず。
(参加者より問い)若者から見た戦後というところでは、若者は何のために戦争を記憶する必要があるのか。どういう風に自分事化していけるか。戦争を起こさない、国際関係を良くしたい、というのは当たり前だが、それをどう自分のことに落とせるのだろう。
(有光さん回答)本当は、戦後処理、戦後補償という言葉は使いたくない。私は"re-dress"をつかっていきたい。ボタンを掛け違えたところをやりなおす。痛みを和らげる。責任にも、時代にもたくさんレイヤーがある。
(参加者)それについて重ねたい。今、戦後約80年経って、民間人が補償されていない現状がある。これはつまり、この先日本がどこかに攻撃され、有事になり、あなたの足が吹き飛ばされでも、補償がないかもしれないということ。そういう国に住みたいか。そういう国に今いる感覚があるか?
(参加者)民間と政治判断は、どこまでの境目で、どういう風に政治を動かせばいいのだろうか。
(有光さん)戦後補償の問題は、個人的に当事者や家族が悩むことではなく、本来は国としてできていなければいけないこと。
今回の話を聞きながら、私は参加者の一人が付け足してくれた、
足が吹っ飛ばされても補償をしてくれない、そういう国に住みたいか、そういう国に住んでいる認識はあるか、という問いがとても悲しかった。
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参考リソース
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今回、ゲストの有光から事後共有があったリソースを以下に掲載します。
満豪開拓犠牲者慰霊祭(4/14開催)
同進会の69年(30分版)
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2023年度の御礼&次回
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これを持ち、2023年度の全活動は終了となりました。
2023年は、国内外の発信を強化できた一年となり、
定量的には、参画者104名、場の創出数10という結果となりました。
国際化の強化では、UNOYのケニアで行われたYoung Peacebuilders Forum、企画責任者長川個人として韓国ソウルでのAsian Leadership Conferenceへの参加、Strait Talk関係者を招いて英語における回の実施(今後のアルムナイと連携したStrait Talk東京開催を視野に入れる)、台湾渡航の実施。台湾渡航においてはAMA Museumが訪問の様子をインスタグラムに掲載頂きました。
国内連携では、助成を受け取っている李煕健韓日交流財団差主催の早稲田大学でのイベント内で12月回をTLAとMOONと共同実施。手法を工夫しての発信強化として、インスタグラムではイベントの広報や報告だけではなく、テーマ別投稿を開始。また、メンバーの強みを活かしグラフィックレコーディングを12月回で実施できました。
4年間を通じての参画者は366名、場の創出数39となり、
2024年は戦後80年の2025年へ向けて、声を集める年としたいと思っています。
2023年度の活動にご参画、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
■東アジア平和大使プロジェクトとは?🎵
2020年より始まった、WUJの年間プロジェクト。
東アジアの次世代が「近くて、遠い」と言わない社会をつくる、を理念に掲げています。
事業期間中は毎月イベント開催し、東アジアの和解と共生に関わる人々の対話と連携と場を創出します。
東アジア平和大使プロジェクトの概要は以下をご覧ください。
※スケジュールやプログラム内容は若干変更する可能性がございます 東アジア平和大使プロジェクト
東アジア平和大使関連ブログ
・東アジア平和大使プログラムをスタートさせました(2020年度)
・東アジア平和大使プロジェクト2022年初回
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